年末に駅ナカの書店でエラ・フランシス・サンダース著・イラスト『翻訳できない世界のことば』(創元社・2016)という本を購入しました。
外国語のなかには、他の国の言語ではそのニュアンスをうまく表現できないような、各国固有の言葉が存在します。この本では、他の言語に訳すと一言では言い表せない「翻訳できないことば」を世界中から52語集め、おしゃれなイラストとともに解説しながら紹介しています。またその言葉の背景にある各国の文化や歴史を探究できる1冊です。日本語も4語、エントリーしていて…そのうちの一つが…
“TSUNDOKU”「積ん読(ツンドク)」です。「買ってきた本をほかのまだ読んでいない本といっしょに、読まずに積んでおくこと。」と説明されていました。イラストがとにかくおしゃれなので、手に取って見ていただきたい一冊です。言葉には、その国の人たちの価値観や哲学、何を大切に生きているのかが表れていて、この本を見ていると、日本にはない感覚だなーとか、この言葉は自分の暮らしの中でも使いたいフレーズだな、とかいろいろ考えます。
“TSUNDOKU”「積ん読(ツンドク)」については、温又柔ほか著『本にまつわる世界のことば』(創元社・2019)にこんな記述がありました。
積ん読。「本を溜め込む人」としては、英語では”book hoarder”という表現があるが、目下”tsundoku”も市民権を得つつある。
そんな世界共通の言語になりつつある”TSUNDOKU”「積ん読(ツンドク)」。とにかく、やってしまう「積ん読」。書店で、書評で、ネットで、せっかく見つけたその本のことを、今買っておかないと、手元に置いておかないと、忘れちゃうから「覚書」ならぬ「覚え買い」。買ったことでもう満足して、読む前に、また次の本を購入。罪悪感もそこそこありましたが、「BRUTUS (ブルータス) 2023年 1/15号 特集 それでも本を読む理由。」に出ていた一言で救われました。
プロヂューサーの藤井健太郎さんとミュージシャンTaiTanさんの対談で、お二方とも本屋に週に1回以上行って、行けば予算に上限なく買うけれど、読んでない本だらけで積ん読ばかり、購入がメインになっていると。そこでTaiTanさんがおっしゃったのが「でも『読書=購入』ですもんね。いつか読めばいいですし。」
名言。「読書=購入」でいいんですね。ありがとうございます!
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