奈良県立美術館で開催されている「エドワード・ゴーリーを巡る旅」に行ってきました!開催期間は、2024年9月14日(土)~11月10日(日)。
エドワード・ゴーリー(1925-2000)は、大人が楽しめるシュールな絵本で人気の作家さんです。イラストはモノトーンの線描で、細かい線が隅々までびっしり描かれています。彼の芸術を考える上で主要なテーマは「子供」「不思議な生き物」「舞台芸術」。展示会内部の撮影は不可でしたので、展示会で取り上げられていた絵本を1冊紹介します。
『不幸な子供』 悲惨な運命をたどる少女の物語。絵本だからといって、最後にハッピーエンドを迎えるわけではなく、救いがない終わりを迎えます。展示会では、この作品を中心に構成されていました。ゴーリーの幼少期の家庭環境も投影されているのでは、と言われています。
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この展示会で驚いたのは、ゴーリーが日本の古典『源氏物語』を読んでその影響を受けていたということ。ゴーリーは、第二次世界大戦中に18歳で軍に入隊し、対戦国の言語である日本語を学習する任務に就き、シカゴ大学で日本に関する勉強をしたことで、日本文学と芸術に関心を抱いたようです。終戦後も、能や歌舞伎など日本文化に興味を持ち続け、『源氏物語』は生涯の愛読書となり、自身の作品にも日本美術的な要素を織り込んでいます。
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